助成金のノウハウ
2019.09.03
使える助成金を調べてみよう
この記事は、助成金を検討されている方でどんな助成金を見たら良いのか分からない方に向けた記事です。
雇用関係助成金の中でも数多くの助成金がありますが、実際に使えるものというのは限られてきます。どういった基準で考えていくべきなのか、選んでいくべきなのかを解説していきます。
申請する助成金を選ぶ2つの基準
助成金を申請する際には、大きく分けて2つの基準で考えていくとよいです。具体的には下記の通りです。
- 助成金の支給方法:定額助成される助成金なのか、経費補助される助成金なのか
- 助成金の対象:取り組みの対象が従業員単体なのか、会社全体なのか
会社の規模や目的に応じて、助成金を申請したほうがメリットがある場合と、申請するほうがデメリットになる場合とに分かれてきます。まずはどういった目的のために助成金を申請するのかを明確にする必要があります。
助成金の支給方法
定額助成される助成金
何か取り組みをした場合に〇〇万円支給しますというタイプの助成金が該当します。
一般的な助成金のイメージとしてはこの定額助成される助成金を最初に連想される方が多いのではないでしょうか。
具体例としては、キャリアアップ助成金などが挙げられます。(正社員化コースで有期社員を正社員に転換した取り組みを実施した場合、57万円が支給【平成30年度要件】)
現状の定額助成される助成金の傾向としては、申請されるまでの期間が長くなる傾向にあります。以前の制度内容は何かしらの取り組みをしたら助成金を支給しますという内容だったのですが、現在の制度では取り組みをして、その取り組みが定着しているのかどうかまでを審査されるような制度に変わってきているというのが実情です。
経費補助される助成金
何か取り組みをするのに支払った〇〇万円の費用のうち、■■%を経費助成として支給しますというタイプの助成金が該当します。
定額助成される助成金との違いは、対象となる費用が会社として負担した費用に応じて決まってくるので必ず先に金銭的な負担が発生するという点です。従業員が参加したセミナーの費用が助成金で一部返ってくるといったケースをイメージしていただくのがわかりやすいと思います。
具体例としては、人材開発支援助成金などが挙げられます。
現状の経費補助される助成金の傾向としては、従業員の待遇改善に直結するような取り組みに対しては厚遇されている傾向にあります。助成金の主旨と照らし合わせて明確に合致しているからこそ、国としても推奨しやすいということなのでしょう。
助成金の対象
従業員単体が対象
特定の条件に該当する従業員の処遇を改善する取り組みを行った場合に助成金の支給対象となるタイプが該当します。
助成金の対象者が多岐に渡らない分、取り組みとしては非常に取り組みやすいですが、対象が限られてくる分、会社全体の労務環境の改善にはつながりません。
会社全体が対象
会社のルールとして、従業員の労務環境改善につながる取り組みを行った場合に助成金の支給対象となるタイプが該当します。
会社全体の取り組みであるため、全体の労務環境の改善にはつながる反面、費用がかかる取り組みの場合ですと人数によってはかなり費用負担が大きくなってしまうのがネックになります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。本記事では助成金を使う上で判断基準となるポイントを紹介しました。あくまで目的に合った助成金を使っていかなければ、助成金を受給しようとした結果、費用負担のほうが増えてしまったというケースも起こりえます。目的とメリットに合わせて活用していくようにすることが大切です。