助成金のノウハウ
2023.07.22
助成金をスムーズ&確実に受給する方法|申請代行業者の選び方を解説
こんにちは。
グロウライフ社会保険労務士法人 労務コンサルタントの竹田です。
本記事では、助成金申請について、その重要性から助成金申請代行のメリット、社労士選びのポイントまで詳しく解説します。経営者や事業主の方々は日々、事業を成長させるために様々な課題に直面しています。その中でも人件費の負担は大きな問題となり得ますが、助成金の活用によりその問題を軽減することが可能です。しかし、申請は煩雑で手間がかかるため、専門家に申請を代行してもらうことで、スムーズに助成金を受け取ることができます。
この記事を通じて、以下のような課題解決のための具体的な手がかりを得ることができます:
1. 助成金と補助金の違いと各々の活用方法
2. 助成金申請の代行をすることのメリットとその重要性
3. 社労士選びの重要ポイントと、その選定時に確認すべき費用項目
4. グロウライフ社労士法人の助成金申請代行の詳細とその料金体系
助成金専門の社労士事務所であるグロウライフが、日々、助成金申請を代行している知見をもとに解説しますので、ぜひ参考にしてください。助成金を活用して、人件費の負担軽減を実現しましょう。
01 助成金申請とは
助成金とは、厚生労働省が取り扱う支援制度を指します。労働者の雇用促進や職場環境の改善など、福利厚生に関するサポートを目的として提供されるのがその特徴です。
1.1 助成金と補助金の違い
助成金と補助金は、主に政府や地方自治体から提供される資金援助の形態です。これらの資金は公的な財源から提供されるため、誰にでも支給されるわけではなく、申請と審査があり一定の要件を満たす必要があります。
助成金は厚生労働省が管轄となり、要件を満たせば基本的に支給されるものになります。目的も基本的には、労働者の処遇改善に関わるものが大半となります。
一方、補助金は経済産業省や地方自治体などが主体となり、事前に採択数や予算が限定されている場合が多く、申請しても必ずしも受給できるわけではありません。たとえば、30社が申請した場合でも、採択予定の件数が10社であれば、20社は審査によって落選することになります。
支援の目的はさまざまですが、企業の新分野進出や経営改善に関わるものが多くなります。補助金の中には、「◯◯助成金」という名称のものもありますが、厚生労働省管轄のもの以外は実体的には「補助金」となります。
補助金を申請する場合は、公募期間中に指定された書類を整えて申請する必要があります。申請書類を通じてその妥当性や必要性を示さなければ、どれほど素晴らしい提案であっても採択はされません。そのため、補助金の申請においては、提出書類の内容が非常に重要となります。
1.2 助成金活用のメリット
助成金は、企業にとって活用する価値のある資金支援の制度です。助成金を利用するメリットは多岐にわたりますが、まず1つ目は返済不要で手に入る「純利益」ということです。助成金は会社にとって新たな収入源となり、経常利益の改善につながります。
そして2つ目のメリットは、助成金を活用することで雇用保険の加入や勤怠の管理など、会社の制度を整備できることです。これにより労働環境の改善が図れ、従業員満足度の向上につながります。このように、助成金への取り組みは優秀な人材確保にも寄与します。社会的にも信用が得られ、企業のイメージアップにもつながるでしょう。
一方、助成金のデメリットも存在します。まず、助成金の申請には手間がかかる点が挙げられます。申請書類の作成や手続きに時間と労力を要するため、組織内のリソースを割かなければなりません。さらに、助成金を受給することで会社の負担も増えることがあります。したがって、助成金を利用するための条件や内容の変更も考慮しなければなりません。また、助成金の申請から受給までには時間がかかる場合もあります。
助成金の利用には以上のようなメリットとデメリットがありますが、企業にとってはメリットの方が大きくなることが大半です。助成金を有効活用すれば、企業の成長や発展を促進することが可能になります。
1.3 助成金の種類とその特徴
助成金には、さまざまな種類があります。まず、「雇用関係助成金」は、労働者の雇用安定や職場環境改善に取り組む企業を支援するための助成金です。これらの助成金は、労働者の能力向上や生産性の向上を促進することを目的としています。
一方、「労働条件等関係助成金」は、労働条件や労働環境の改善に取り組む企業を支援するための助成金です。雇用に関連する支援金であり、雇用維持や業務改善、働き方改革、安全衛生対策などの目的で活用されます。
これらの助成金の特徴としては、助成金ごとで受給条件や支給額の範囲が異なることが挙げられます。また、助成金の目的に応じて具体的な取組内容や申請手続きも異なるため、事業主は詳細な要件を確認する必要があります。
助成金の活用により、中小企業などは労働環境改善や雇用の安定化などに取り組むことができます。労働者の働きやすさや、生産性の向上に繋がる取り組みを行うためにも、助成金の活用を検討してみる価値があります。
02 助成金申請代行について
助成金は、条件を満たせば基本的に受給できますが、自社だけで申請するのは難しいケースが大半です。実際の助成金申請の実務は、社労士に外注することが一般的になっています。
2.1 申請の実務を専門家に外注するメリット
助成金申請の実務を専門家に外注するメリットを説明します。まずは、専門家に依頼することにより事務コストを削減でき、申請書の作成にかかる手間や時間を自社内で負担する必要がなくなります。依頼報酬はかかりますが、自社でかかる人件費に比べて、コストパフォーマンスが良いことが大半です。
また、専門家は豊富な経験やノウハウを持っており、申請書の精度を高めるために必要な情報や要件を正確に把握できます。これにより、採択の確率が高まる可能性があります。
さらに、専門家の経営相談も受けられることがあります。助成金申請と同時に事業計画や経営戦略についての助言やアドバイスを受けられることがあります。これにより、事業の持続的な成長や目標の達成に役立つ情報やアイデアを得ることができるでしょう。
2.2 申請の代行は「社労士」の独占業務
厚生労働省が管轄する助成金の申請代行は、社会保険労務士による独占業務とされています。助成金は、雇用関係や労働環境改善のために支給される資金です。厚労省は、雇用保険料などを財源として助成金を提供しており、その申請手続きや書類作成は社会保険労務士に限定されています。
社労士は、社会保険や労務に関する問題解決の専門家であり、助成金申請に関してもその専門知識を活かしています。助成金は企業に対し、雇用の維持や生産性の向上、働き方改革などを促進するために支給されます。このような助成金には、雇用維持関係、在籍型出向支援関係、転職・再就職拡大支援関係、雇入れ関係、雇用環境の整備関係、仕事と家庭の両立支援関係、人材開発関係など、様々な支援内容が含まれます。
助成金の申請は、厚労省が指定する書類の作成や行政機関への提出など、綿密な手続きが必要です。そのため、社労士に代行してもらうことで、助成金の申請プロセスをスムーズに進めることができます。
03 助成金申請代行は社労士に依頼するべき
助成金の申請代行は、労務管理や助成金の専門知識が必要なため、信頼できる社会保険労務士(社労士)に依頼することが重要です。しかし、注意が必要な点もあります。悪質な偽社労士やコンサル業者には、十分に注意してください。
また、社労士すべてが助成金に詳しいわけではありません。むしろ、全体的な割合でいえば、助成金を專門で取り扱っており詳しい社労士の方が圧倒的に少なくなります。そのため、助成金の申請代行を依頼する場合には、しっかりと專門の社労士事務所を探すことが非常に重要です。
3.1 悪質な偽社労士やコンサル業者に注意!
厚生労働省のデータによれば、近年では助成金関連の詐欺が増加しており、そのようなケースでは、偽の社労士やコンサル業者が関わっていることが大半です。悪徳業者は助成金を申請代行するとうたい、高額な手数料を請求して依頼者をだます悪質な行為を行うことがあります。また、実際に申請する場合にも、法律やルールを無視した不正受給をアドバイスしてくることがあります。
このようなトラブルを避けるために、社労士選びには注意が必要です。まず、信頼性のある社労士事務所かどうかを確認しましょう。公式サイトや口コミなどの情報を参考にして、実績や信頼性を確かめることが重要です。
また、費用についても事前に明確化しておくことが大切です。労務管理や助成金申請の手続きには一定の費用がかかりますが、適正な料金設定をしているかを比較検討しましょう。
最も重要なことは、法律的に助成金申請代行は社労士しか行えないということです。したがって助成金を最大限に活用するためにも、信頼できる社労士に依頼することが重要で、悪質な業者には注意を払い、しっかりと選ぶことが大切です。
3.2 社労士の選び方
厚生労働省のガイドラインによれば、社労士の助成金申請代行は独占業務となっていますが、すべての社労士が助成金の申請代行を専門にしているわけではありません。社労士の業務内容は多岐にわたり、社会保険手続きの代行に特化している社労士もいれば、コンサルタント業務に主眼を置いている社労士も存在します。
したがって、助成金の申請代行を社労士に依頼する際には、その社労士が助成金の申請代行を専門としているかどうかを見極めることが重要です。助成金の申請代行を社労士に依頼する場合の、選び方のポイントは、以下のようになります。参考にしていただければ幸いです。
・助成金の申請代行の実績が豊富
・特定の分野や業種の助成金に精通している
・助成金の目的である労務管理の整備もサポートしてくれる
・人柄や対応が良い
・料金体系が明確
3.3 助成金申請代行費用の一般的な相場
社労士は、各業務の報酬額を個別に決定しているため、助成金申請代行の報酬もそれぞれで異なります。ただし、一般的な基準や相場が存在するため、参考までにご紹介いたします。
ただし、助成金申請代行だけを単発で依頼する場合と、顧問契約を結んで依頼する場合では、料金が異なることがございます。顧問契約を締結するためには、月額費用がかかりますが、基本的な社会保険や労働保険の手続き(入退社手続きなど)や労務相談などができ、大きなメリットがあります。
■助成金の申請代行費用:一般的な相場
契約形態 | 着手金 | 成功報酬 |
顧問契約+成功報酬 | なし | 受給額の10~20% |
スポット+成功報酬 | 5~10万円 | 20%~30% |
3.4 社労士を選ぶ際は、ココをチェック!(申請代行費用以外にかかる費用を確認)
助成金申請代行を利用する際には、申請代行費用以外にもさまざまな費用がかかることがあります。助成金申請に付随して、「各種保険の申請書類の作成・届出」「就業規則や各種規定の作成」「労務管理に関するコンサルティング」などが必要になることがあるからです。
助成金申請代行業者に依頼する際には、料金についての明確な提示を受けることが大切です。具体的には、申請代行費用、書類作成や提出にかかる追加費用、成功報酬の金額や支払い条件などを詳細に確認しましょう。
①各種保険の申請書類の作成・届出
多くの助成金では、労働者の雇入れや雇用保険への加入が必要になります。このときの雇用保険などの手続きが、助成金の料金に含まれているかは必ず確認しておきましょう。この点に関しては、社労士の方針で異なり、含む場合も別料金の場合もありますので明確にしておく必要があります。
また、労働保険手続き全般を社労士に依頼したい場合には、顧問契約を求められるケースもありますので合わせて確認しておきましょう。助成金を申請して受給するには、期間の長いものであれば数年単位になりますので、しっかりと責任を持って申請するには顧問契約が必要なケースもあるからです。ただし、顧問契約をすると報酬が顧問先価格でお得になることもありますので、トータルで考えればよいでしょう。
②就業規則や各種規定の作成
助成金の中には、就業規則など規定の作成や変更が必要なものがあります。このときの、就業規則や各種規定の作成料金についても確認しておきましょう。また、含まれる場合にも、申請用の基本的な規定の作成のみになることが多くなります。せっかくの機会なので、自社オリジナルのしっかりしたものを作りたい場合は、別料金と考えておいた方がよいでしょう。
③労務管理に関するコンサルティング
助成金申請代行の費用は、基本的に「助成金に関するアドバイスや書類作成のみ」のことが大半です。労務管理に関するコンサルティングは、別料金と考えておいた方がよいでしょう。
ただし、助成金申請をきっかけとして、社労士事務所と顧問契約を結んで、労務管理をしっかりとしたいと考えられる方も多くおられます。そのようなケースであれば、トータル的に相談に乗ってもらうことも可能です。
04 グロウライフ社労士法人の助成金申請代行
グロウライフ社労士法人は、助成金申請代行を專門に行っており、豊富な実績がある社会保険労務士法人です。そんな弊所の強みや料金体系についてご紹介します。あわせて、ご依頼の流れも説明しますので、参考にしていただければ幸いです。
4.1 助成金専門の社労士事務所である強み
まずは、助成金専門の社労士事務所である、グロウライフ社労士法人の強みについてご紹介します。助成金とは、主に雇用関係や労働環境の改善を支援するために用意されている制度です。グロウライフでは、このような助成金本来の趣旨を大切にし、企業様の今後の発展のことを一番に考えたサポートをいたします。
1)数十種類ある助成金の中からお客様の状況に合った制度をご提案
雇用関係助成金は、新規採用・人材育成・両立支援・賃上げ・働き方改革などなど、様々な場面で受給できるチャンスがあります。代表的なキャリアアップ助成金の申請に止まらず、状況に応じた助成金申請のサポートが可能です。
2)申請書類の作成から長期間におよぶスケジュール管理は丸投げOK
ほとんどの助成金は、事前に計画書を提出し、要件をクリアした後に支給申請書を提出するといった段取りで進める必要があり、1年以上先の申請になることも珍しくはありません。このようなスケジュール管理は、全て丸投げ可能です。
3)労務管理の整備を大切にしているから、厳しい審査もクリアできる!
助成金申請に失敗してしまう原因は、そのほとんどが「労務管理の不備」にあります。出勤簿・賃金台帳・労働条件通知書・就業規則の4点がしっかり整備されていれば、いつでも簡単に助成金を申請することが可能になります。
4.2 グロウライフ社労士法人の料金体系
グロウライフ社労士法人の料金体系について、ご紹介いたします。グロウライフの料金体系は、分かりやすく明確です。自信を持ってお伝えできる内容なので、公式ホームページでもしっかりとお伝えしています。
そして、グロウライフが同業他社と大きく違うのは、単なる「助成金の申請サポート」の料金だけではない点です。助成金申請の大半で必要になる、「勤怠管理・給与計算の見直し」「就業規則の策定」「労働条件通知書の作成」も含めた料金となっています。こうすることで、助成金の本来の目的である、会社の労務管理が改善され、結果的に多くの企業様のお役に立てていると確信しています。
■グロウライフ社労士法人の「助成金申請サポートの料金」
契約形態 | 着手金 | 成功報酬 |
顧問契約+成功報酬 | なし | 受給額の20% |
スポット+成功報酬 | 5~10万円 | 25% |
■助成金申請に必要な労務管理の整備
①勤怠管理
出勤簿の診断~改善をサポート。お客様と相談しながら方針を決定し、運用方法をレクチャー。
②給与計算
賃金台帳の診断~改善をサポート。お客様と相談しながら方針を決定し、運用方法をレクチャー。
③就業規則
既存の就業規則の診断~改善をサポート。就業規則がなくても、新規作成するので問題なし。
④労働条件通知書
既存の労働条件通知書の診断~改善をサポート。通知書がなくても、新規作成するので問題なし。
4.3 無料相談~手続き依頼までの流れ
グロウライフ社労士法人の「無料相談から手続き依頼」までの流れをご紹介します。
1 | お問合せ | 電話・メール、お問合せフォームよりお気軽にご連絡ください。 |
2 | ヒアリング | 過去に助成金の申請を行ったかどうか、従業員の在籍状況、労務管理などについてお伺いし、申請可能な制度がある場合は、助成金の手続きフロー、必要な書類、申請時にかかる手数料などについて詳しくご説明いたします。 |
3 | 労務診断 | お客様から資料をご提示いただき、具体的な助成金申請計画を作成いたします。この際、就業規則・労働条件通知書・出勤簿・賃金台帳などの状況を分析し、助成金の申請時に課題となる要素がある場合には、改善案をご提案いたします。 |
4 | ご提案 | 助成金の申請プランをご提案いたします。例えば、キャリアアップ助成金正社員化コースをご検討の場合、賃金改定のタイミングや金額について、お客様のご希望を確認し、適切な提案をいたします。また、労務管理の改善が必要な場合には、改善策も併せてご案内いたします。 |
5 | お申込み | ご提案内容に問題がなければ、正式にお申し込み手続きに進みます。 |
05 まとめ
この記事では、助成金申請の重要性から申請代行のメリット、そして社労士の選び方について詳しく解説しました。それらのポイントを踏まえて、以下に重要な要点をまとめます:
1. 助成金と補助金の違いと各々の活用方法:助成金の活用は事業成長や人件費軽減の大きな支えとなる可能性があります。
2. 申請代行のメリット:申請手続きの煩雑さを専門家に委ねることで、スムーズに助成金を受け取ることが可能です。
3. 社労士選びの重要性:適切な社労士の選択が、助成金申請成功のための鍵となります。
以上のポイントをふまえ、国から貰える返済不要の助成金を積極的に活用していきましょう。これらの助成金はあなたの事業を支え、さらなる成長を可能にする重要なリソースとなります。
助成金の申請は、年々難易度が高まっており、専門家のサポートが不可欠な取り組みとなってきています。グロウライフ社会保険労務士法人では、助成金の無料相談を随時、受け付けておりますので、ぜひ、お困りの方は無料相談を利用して専門家のアドバイスを受けてみてください。
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