助成金のノウハウ
2019.09.25
65歳超雇用推進助成金ってどんな助成金?
この記事は、65歳超雇用推進助成金についての解説記事です。
「高年齢者を積極的に雇用していきたい」、「従業員に末永く働いてほしい」とお考えの企業の方にオススメの助成金です。
制度の目的・コース
65歳超雇用推進助成金は、高年齢者の雇用促進に関連する取り組みをしたら受給が出来る助成金です。
独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構のHPでは次のように制度の目的を解説しています。
当助成金は、高年齢者が意欲と能力のある限り年齢に関わりなく働くことができる生涯現役社会を実現するため、65歳以上への定年引上げや高年齢者の雇用管理制度の整備、高年齢の有期契約労働者の無期雇用への転換を行う事業主に対して助成するものであり、次の3コースで構成されています。
独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構/65歳超雇用推進助成金 から引用
現在の日本は超高齢化社会と言われているように、労働人口の減少が問題となっています。そのため国の方針としては、その問題を解決するような取り組みをしている企業に対しては助成金を出しますよと言っているということです。
引用でも言及されているコースは下記の3コースになります。
- 65歳超継続雇用促進コース
- 高年齢者評価制度等雇用管理改善コース
- 高年齢者無期雇用転換コース
各コースについては、別途解説記事を出しておりますので、よろしければそちらも合わせてご覧ください。
助成金のポイント
65歳超雇用推進助成金の主なポイントは2点あります。
1点目は、厚生労働省の助成金であるものの、窓口が他の助成金とは異なるという点です。
一般的に助成金の窓口になるのは、各都道府県の労働局です。本助成金は独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構の各都道府県の支部が窓口になりますので相談や申請の際には注意が必要です。労働局に申請書類を持っていったけど、管轄が違うため受付をしてもらえなかったといったことにならないように気をつけるようにしましょう。
2点目は、対象となる労働者がいなければ助成金の申請が出来ないという点です。
制度の内容から単に定年を延長すればよいといった認識をお持ちの方も一定数いるのではないでしょうか。この助成金は、対象となる労働者がいて新しいルールを導入して運用することが求められていますので、対象となる労働者がいない場合は申請が出来ません。
仮に20代の従業員しかいない会社であれば定年を延長したとしても、その効力を発揮するのは30年後ということになってしまいますので、実効性が伴いません。そういった企業には助成金を支給することは出来ませんと国は言っているということになります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。 65歳超雇用推進助成金は他の助成金と窓口が異なることもあり、そこまで認知度が高い助成ではないというのが現状ではあるものの、今後需要が高まっていく助成金だと思います。制度の内容を理解し、うまく助成金を活用していくようにしましょう。