助成金最新コラム
2020.03.03
会社で健康診断を受けさせていますか?
会社の費用で従業員に定期健康診断を受けさせなければならないことをあなたはご存知でしょうか。日常の業務に従事していると案外忘れがちですし、従業員の方にとっても直接的なトラブルが起こりにくいので、盲点となりやすいです。ただ実は法律上、罰則規定も設けられていますので、内容を理解しておかないと痛いしっぺ返しを受けることがあるかもしれません。
受けさせなければならない健康診断とは?
労働安全衛生法で下記の健康診断を従業員に受けさせることが求められています。
- 雇入時の健康診断
- 定期健康診断
- 特定業務従事者の健康診断
- 海外派遣労働者の健康診断
- 給食従業員の検便
上記のうち、雇入時の健康診断、定期健康診断は業種を問わず、必須のものとなります。
受けさせなければならない対象者
定期健康診断は雇用している従業員全員に受けさせなければならないというわけではありません。一定の条件を満たす方が対象となります。
法律上では「常時使用する労働者」を対象とするとなっています。
「常時使用する労働者」とは、正社員はもちろんのこと、パートタイマーなど労働時間が短い社員であっても、1年以上継続勤務している者、または継続勤務が見込まれる者、かつ、1週間の所定労働時間が正社員の4分の3以上の者であれば、該当します。
つまり簡単に言ってしまえば、「ある程度長期間勤務することが見込まれていて、週に30時間以上勤務している方」は対象となるということです。
定期健康診断を受ける前に決めておいたほうがよいこと
「まずいな…、うちの会社まだ健康診断受けさせにいっていないからすぐ行ってもらわないと」と思っている方もいらっしゃるかもしれませんが、従業員に健康診断を受けてもらう前に2点決めておいたほうが良いことがあります。
①健康診断を受ける医療機関と費用精算
一般的には会社が特定の医療機関を指定して健康診断を受けてもらうように指示するケースと、健康診断を実施している医療機関を従業員に自由に受けてもらい、会社で後日精算するというケースのいずれかで健康診断を受けさせている会社が多いです。女性であれば、乳がん検診などオプション検査の費用は、会社負担か自己負担かなども決めておいた方が良いでしょう。
②健康診断を受ける時期
「定期」健康診断という名前がついているように、法律上では1年に1回は定期健康診断を受けるように求められています。健康診断を受ける時期というのを会社のルールとして定めて、就業規則にその内容を記載しておくとベターです。
まとめ
いかかでしたでしょうか。本記事では定期健康診断について解説をしてきました。実は近年、助成金でも健康診断がチェックの項目に入っているものも出てきています。健康診断を受けさせていなかったことでもらいたいと思っていた助成金が申請出来なくなってしまったといった事態にならないように、定期健康診断は決まった時期に毎年従業員の方に受けてもらうようにしましょう。