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助成金コラム

助成金のノウハウ

2026.04.21

【令和7年度】人材開発支援助成金(リスキリングコース)完全ガイド!助成率75%を獲得する手順と「不支給」を防ぐ3つの鉄則

こんにちは。グロウライフ社会保険労務士法人 労務コンサルタントの竹田です。

「新規事業を立ち上げたいが、ノウハウを持った人材がいない」「DX化を進めたいけれど、専門的な研修を受けさせる予算が厳しい」。顧問先の経営者様から、このようなご相談を頻繁にいただきます。変化の激しい現代において、企業の成長エンジンとなるのは間違いなく「人」です。しかし、その育成にかかるコストが経営の重荷になっているのも事実ではないでしょうか。

もし、研修費用の最大75%を国が負担し、さらに従業員が研修を受けている時間の給与まで助成してくれる制度があるとしたら、活用しない手はありません。それが、「人材開発支援助成金(事業展開等リスキリング支援コース)」です。

この記事でわかること

  • 令和7年度から賃金助成が「時給1,000円」にアップ(中小企業)
  • 助成率75%・最大1億円の仕組みと計算方法
  • 「実質無料」勧誘の危険性と不支給を防ぐ3つの鉄則
  • DX・新規事業で採択されやすい訓練テーマと境界線

01 令和7年度改正ポイント

1.1 💡 経営者が押さえるべきポイント

  • 賃金助成が時給960円→1,000円に引き上げ(長時間研修ほど効果大)
  • 計画届の「受理」廃止で事前チェックなし=自己責任が増大
  • eラーニングはLMS要件とホームページ公募が必須条件に

令和7年4月1日以降に計画届を提出する案件から、制度ルールが一部変更されます。物価上昇に対応した「助成額アップ」という朗報がある一方で、手続きの効率化に伴う「審査タイミングの変更」という注意すべき側面があります。

1.2 賃金助成が「1,000円」に拡充

中小企業に対する賃金助成額が、1人1時間あたり960円から1,000円に引き上げられます。

項目 改正前(〜R6年度) 改正後(R7年度〜)
中小企業 960円 / 時間 1,000円 / 時間
大企業 480円 / 時間 500円 / 時間

※賃金助成は所定労働時間内に実施された訓練に限られます。

※訓練修了後に5%以上の賃上げを行った場合、さらに加算される仕組みもあります。

1.3 手続き簡素化の裏にある「事後審査」リスク

申請書類の削減や様式の統合が行われ、計画届提出時の労働局による「確認・受理」行為が廃止されます。今後は「受付」のみとなり、助成金が支給されるかどうかの審査は、訓練終了後の「支給申請時」に一括して行われます。

これまでは計画届の段階で「この内容では対象外です」と指摘を受け、修正するチャンスがありました。しかし今後は、不備があってもそのまま訓練がスタートし、数ヶ月後の支給申請時に「実は要件を満たしていなかったため不支給です」と通告される恐れがあります。計画段階でのセルフチェックや専門家による確認がこれまで以上に重要になります。

1.4 eラーニング・通信制の要件明確化

近年利用が増えているeラーニングや通信制の訓練について、支給対象となる要件がより明確化されました。

1. ホームページでの公募要件

計画届の提出日時点で、訓練実施機関のホームページに訓練の概要、連絡先、申込みや資料請求が可能であることが明記されている必要があります。特定の企業向けクローズド訓練は対象外となる可能性が高まります。

2. LMS(学習管理システム)の機能要件

eラーニングの進捗管理を行うシステムについて、「訓練終了日」および「訓練の進捗率または進捗状況」が分かる機能を備えていることが必須とされました。

安価で手軽という理由だけでeラーニングを選ぶと、要件を満たせず助成金が出ないケースも考えられます。契約前に、訓練機関のシステムが要件をクリアしているか必ず確認しましょう。

参考:厚生労働省「人材開発支援助成金のご案内(詳細版)

02 助成率75%の仕組み

2.1 💰 この章の損得チェック

  • 中小企業は経費の75%戻る=100万円研修で75万円助成
  • 賃金助成は別枠で加算(100時間研修なら10万円プラス)
  • 1人あたり上限は訓練時間数で決まる(10〜200時間以上の3段階)

この助成金の最大の魅力は、1事業所あたり最大1億円という破格の助成限度額と、最大75%という高い助成率にあります。ここでは、対象となる3つの分野と、助成額の計算方法を解説します。

2.2 対象となる3つの柱

この助成金は、単なる既存社員のスキルアップでは対象になりません。以下の3つのいずれかの目的に沿った訓練であることが必須条件です。

分野 キーワード 具体例
① 事業展開 新製品・新サービス、業種転換、製造方法の変更 ・飲食店がテイクアウト事業を開始するため、予約システム構築を学ぶ
・建設業がドローン測量事業を始めるため、操縦技能を習得
② DX デジタル技術活用、業務効率化、ビジネスモデル変革 ・手書き帳票をデジタル化し、RPAで自動処理するスキルを学ぶ
・営業部門がWebマーケティングを習得
③ グリーン 省エネ、再生可能エネルギー、CO2削減 ・トラクター散布からドローン散布に切り替え、CO2削減を図る
・EV関連部品の製造ライン立ち上げに伴う技術習得

※「事業展開」は、訓練開始日から起算して3年以内に実施予定、または6ヶ月以内に実施済みの事業が対象です。

2.3 助成率と助成額の計算式

助成金は、「訓練経費」と「訓練期間中の賃金」の2階建てで計算されます。

1. 経費助成:かかった費用の最大75%

企業規模 助成率
中小企業 75%
大企業 60%

例:中小企業が100万円の研修を実施した場合、75万円が戻ってきます。

2. 賃金助成:研修時間 × 最大1,000円

企業規模 1人1時間あたり
中小企業 1,000円(令和7年度〜)
大企業 500円(令和7年度〜)

例:中小企業の従業員が100時間の研修を受けた場合、10万円(100時間×1,000円)が支給されます。

2.4 支給限度額の考え方

現場でよくある疑問を見てみましょう。

社長: 「1億円まで出るって聞いたけど、本当にそんなに使えるの?」

竹田先生: 「はい、1事業所あたり1年度で最大1億円まで受給可能です。ただし、労働者1人あたりの経費助成には上限があります。」

社長: 「1人あたりの上限?どういうこと?」

竹田先生: 「実訓練時間数に応じて、以下のように上限が設定されています。」

実訓練時間数 中小企業の上限額 大企業の上限額
10時間以上 〜 100時間未満 30万円 20万円
100時間以上 〜 200時間未満 40万円 25万円
200時間以上 50万円 30万円

※eラーニング・通信制(標準学習時間の設定がないもの)は、一律「10時間以上100時間未満」の区分(上限30万円)となります。

※定額制サービス(サブスク型)の場合は、1人1ヶ月あたり2万円が上限となります。

たとえば、中小企業で「50時間の研修(受講料50万円)」を計画した場合、計算上の助成額は「50万円 × 75% = 37.5万円」ですが、100時間未満の上限額が「30万円」のため、支給される経費助成は30万円となります。高額な研修を申し込む際は、この「時間数に応じた上限額」を意識して選定することが、自己負担を抑えるコツです。

参考:厚生労働省「人材開発支援助成金のご案内(詳細版)」

03 対象になる訓練の境界線

3.1 💡 経営者が押さえるべきポイント

  • 「職務に直結する専門知識」が必須=マナーや語学は原則NG
  • 法令義務研修(安全衛生教育など)は対象外
  • eラーニング定額制は「職務関連講座のみ」で10時間カウント

「どんな研修でも助成金が出るわけではありません」。これは、私たちがご相談を受ける際に最初にお伝えすることです。本コースの審査基準は明確で、「職務に関連した専門的な知識・技能の習得」かどうかが最大の争点になります。

3.2 【OK事例】業種別・採択されやすい訓練テーマ

厚生労働省の活用事例集などに基づき、審査に通りやすい訓練パターンをご紹介します。共通しているのは、「新しい技術の導入」が「具体的な業務効率化や新事業」に直結している点です。

業種 課題・背景 実施した訓練(OK事例)
製造業 手動旋盤から自動化(CNC旋盤)へ移行し、新製品開発を行いたい CNC旋盤プログラミング・加工実習
建設業 2次元図面から3次元モデル(BIM/CIM)へ移行し、設計・施工管理を効率化したい 施工BIM/CIM総合研修
飲食業 店舗での対面販売に加え、テイクアウト・弁当販売の新事業を開始したい 予約システム構築・アプリ開発講座
農業 トラクター農薬散布をドローンに切り替え、CO2削減と省力化を図りたい 農業ドローンオペレーター認定講座

3.3 【NG事例】対象外となる訓練

一方で、以下のような訓練は「職務に直接関連しない」「専門性がない」「事業主の義務である」とみなされ、助成金の対象外となります。

NG分類 具体例 理由
趣味・教養 接遇・マナー講習、日常会話レベルの語学、話し方教室 社会人として共通して必要なスキルであり、特定の職務に関連する専門知識とはみなされない
法令義務研修 労働安全衛生法に基づく特別教育 法令で実施が義務付けられている講習は対象外
通常の事業活動 コンサルタントによる経営指導、自社製品の説明会、社内制度の説明、単なるOJT(営業同行など) 「訓練」ではなく「業務」とみなされる
初歩的な操作 WordやExcelで文字入力ができるようになる程度の初歩的な操作訓練 DX訓練として認められない

3.4 要注意!eラーニング・定額制サービスの「10時間要件」

サブスクリプション型(定額制)の研修サービスを利用する場合、特有の落とし穴があります。

助成要件の一つに「実訓練時間数10時間以上」がありますが、定額制サービスの場合、このカウント方法がシビアです。

【定額制サービスの10時間カウントルール】

  • 「職務関連訓練」のみをカウントする
    サービス内に「マナー講座」や「趣味講座」が含まれていても、それらは時間のカウントに含まれません。「Webマーケティング講座」などの職務に関連する講座だけで10時間以上受講(修了)する必要があります。
  • 視聴時間ではなく「標準学習時間」で計算
    倍速で視聴しても、ゆっくり視聴しても、その講座にあらかじめ設定された「標準学習時間」で計算されます。
  • 支給申請時までに「修了」が必須
    「10時間分再生した」だけではダメです。テスト合格や全編視聴など、システム上で「修了」ステータスになっている必要があります。

例: Aさんが「プログラミング講座(標準8時間)」と「ビジネスマナー講座(標準3時間)」を修了した場合。

⇒ 職務に関連するのはプログラミング講座のみ。合計8時間となり、10時間未満のため不支給となります。

ケース 判定 理由
通学制 + eラーニング 内容に関連性があり、合計時間が10時間以上になれば対象になります。実施方法ごとの要件(8割受講や修了認定など)を満たす必要があります。
定額制 + 通学制 × 定額制サービス(サブスク型)を利用する場合は、他の訓練と組み合わせて実施することはできません。定額制サービス単体で要件を満たす必要があります。

参考:厚生労働省「人材開発支援助成金 活用事例集」

04 不支給を防ぐ3つの鉄則

4.1 ⚠️ 見落とすと危険なポイント

  • 「実質無料」の甘い勧誘は不正受給=全額返還+社名公表リスク
  • 計画届は訓練開始「1ヶ月前」が絶対デッドライン
  • 研修中の賃金未払い・残業代不備は即アウト

助成金の審査は年々厳格化しており、「知らなかった」では済まされない落とし穴が増えています。特に令和7年度からは、計画段階でのチェック機能(労働局による確認)がなくなるため、自社の責任で要件を完璧に満たしておく必要があります。

4.2 鉄則1:実費負担の原則(キャッシュバック・特典の禁止)

最近、「研修費は実質無料になります」「助成金申請とセットでキャッシュバックします」といった営業を行う悪質な業者が増えています。しかし、このような甘い言葉には絶対に乗ってはいけません。

人材開発支援助成金は、事業主が訓練経費を「全額負担」することが大前提です。

NGケース 具体例 リスク
広告宣伝費名目での還付 訓練機関から「受講レビューを書けば広告費として謝礼を払う」と言われ、金銭を受け取った 経費助成の対象外(不正受給扱い)
協賛金・営業協力費 「研修費用はかからない」という提案を受け、名目を問わず金銭を受け取った 経費助成の対象外(不正受給扱い)
セット販売による値引き AI研修とAIツールの導入をセットにし、ツール導入費を研修費に上乗せして申請した 経費助成の対象外

不正受給と認定されると、助成金の全額返還(+延滞金・違約金)はもちろん、社名の公表や、最悪の場合は刑事告訴(詐欺罪)の対象にもなり得ます。

「適正な価格で、自社が費用を負担して実施する」という原則を忘れないでください。

4.3 鉄則2:計画届は「開始1ヶ月前」が絶対のデッドライン

「来週から研修を始めたい」という相談をよく受けますが、この助成金では絶対に不可能です。

必ず、訓練開始日から起算して「1ヶ月前」までに計画届を提出しなければなりません。

【提出期間のルール】

  • 提出期間: 訓練開始日の6ヶ月前から1ヶ月前までの間
  • 定額制サービスの場合: 契約期間の初日の1ヶ月前まで

例えば、4月1日から研修を開始したい場合、遅くとも3月1日(土日の場合は前開庁日)までに計画届を提出する必要があります。

1日でも遅れると、その訓練は一切助成対象になりません。令和7年度からは「受付のみ」となるため、窓口で日付のチェックを受けずに受理されてしまい、後から「期限切れ」で不支給になるケースも予想されます。余裕を持ったスケジュール管理が必須です。

4.4 鉄則3:訓練期間中の賃金未払い・残業代不備は即アウト

現場でよくある疑問を見てみましょう。

社長: 「研修は勉強なんだから、給料は出さなくていいよね?休日に自宅で動画を見てもらうことにしよう」

竹田先生: 「それは絶対にNGです。業務として命じる研修である以上、その時間は「労働時間」となります。」

社長: 「じゃあ、どうすればいいの?」

竹田先生: 「所定労働時間内の受講なら通常の賃金を支払う必要があります。時間外・休日の受講なら残業手当や休日手当などの割増賃金を支払う必要があります。未払いが発覚した場合、助成金は不支給となります。」

【重要なポイント】

  • 所定労働時間内の受講
    通常の賃金を支払う必要があります。未払いが発覚した場合、助成金は不支給となります。
  • 所定労働時間外・休日の受講
    残業手当や休日手当などの割増賃金を支払う必要があります。なお、時間外・休日に実施した訓練時間は、経費助成の対象にはなりますが、「賃金助成」の対象からは除外されます。

特にeラーニングの場合、「自宅で好きな時に見ておいて」と指示しがちですが、それが所定労働時間外であれば残業代の支払いが必要です。労働局の実地調査で、ログ履歴と賃金台帳を突合され、不整合を指摘されるケースもあります。

参考:厚生労働省「人材開発支援助成金における訓練経費の負担の取扱いについて」

05 申請から入金までの流れ

「よし、やってみよう」と思っても、何から手を付ければいいのか分からないのが助成金の常です。特に本コースは、社内体制の整備から事後の報告まで、長期戦になります。ここでは、計画から入金までの流れを4つのステップに分解し、各フェーズでやるべきことを明確にします。

5.1 申請から入金までの全体フロー

    1. STEP1

      事前準備

      • 職業能力開発推進者の選任
      • 事業内職業能発計画の策定

    1. STEP2

      計画届の提出

      • 訓練開始日の6ヶ月前〜1ヶ月前までに提出
      • 電子申請または郵送・窓口にて提出

    1. STEP3

      訓練実施

      • 計画通りに訓練を実施する
      • ※変更が生じた場合は変更届を提出

  1. STEP4

    支給申請

    • 訓練終了日の翌日から2ヶ月以内に提出

5.2 Step 1:事前準備

申請の「前提条件」として、以下の2つを済ませておく必要があります。

1. 職業能力開発推進者の選任

社内で人材育成の推進役となる人を選びます。通常は、研修や人事の担当課長などが適任です。事業所ごとに1名以上の選任が必要ですが、小規模(100人以下)であれば本社との兼任も可能です。

2. 事業内職業能力開発計画の策定

自社の人材育成に関する基本方針や目標を定めた計画書を作成し、従業員に周知します。「経営理念」「人事育成の基本方針」「目標」などを記載します。厚生労働省のモデル例を参考に、自社の実情に合わせて作成しましょう。

※これらは計画届を提出する日までに完了している必要があります。

5.3 Step 2:計画届の提出

訓練開始日の6ヶ月前から1ヶ月前までの間に、管轄の労働局へ「職業訓練実施計画届」を提出します。

令和5年6月からは「雇用関係助成金ポータル」での電子申請が可能になっています。GビズIDを取得しておけば、窓口に行く手間が省けるためおすすめです。

【主な提出書類】

  • 職業訓練実施計画届(様式第1-1号)
  • 事業展開等実施計画(様式第1-3号)
  • 対象労働者一覧
  • 訓練カリキュラム、受講案内(実施内容や時間が分かるもの)
  • 【重要】事前確認書(実費負担や不正受給防止に関する確認書類)

前述の通り、令和7年度からは労働局での詳細な事前確認が行われません。「受け付けてもらえたから大丈夫」と過信せず、要件を満たしているか徹底的にセルフチェックを行ってください。

5.4 Step 3:訓練実施と変更対応

計画通りに訓練を実施します。ここで重要なのは、「計画に変更が生じたら、すぐに変更届を出す」ことです。

【変更届が必要なケース】

  • 日程や場所の変更:変更前の日の前日までに提出
  • 受講者の追加:訓練開始日の前日までに提出

変更届を出さずに勝手に日程を変えたり、カリキュラムを変更したりすると、その部分は助成対象外となります。

また、訓練経費は原則として支給申請までに支払いを完了させておく必要があります(振込控えなどの証拠書類を保管してください)。

5.5 Step 4:支給申請

訓練が終了したら、その翌日から起算して2ヶ月以内に支給申請を行います。ここが審査の本番であり、最も書類作成の負荷が高いフェーズです。

【主な提出書類】

  • 支給申請書
  • OFF-JT実施状況報告書(誰がいつ受講したかの記録)
  • 修了証の写し(訓練機関が発行したもの)
  • 領収書・振込通知書(経費の支払いを証明するもの)
  • 賃金台帳・出勤簿(訓練期間中の賃金支払いと労働時間の証明)
  • 支給申請承諾書(訓練機関に署名してもらう書類。不正受給時の連帯責任等を承諾するもの)

特に「支給申請承諾書」は、訓練機関の協力が不可欠です。契約前に「この書類にサインできるか」を確認しておかないと、後で断られて申請できなくなるリスクがあります。

参考:厚生労働省「人材開発支援助成金の申請様式ダウンロード」

06 よくある質問(FAQ)

制度が複雑な分、現場では「こういう場合はどうなるの?」という疑問が尽きません。ここでは、厚生労働省のQ&Aに基づき、経営者様からよくいただく質問とその回答をまとめました。

Q1. 予定していた新規事業が中止になったら、助成金の返還が必要ですか?

A. いいえ、返還の必要はありません。ただし条件があります。

「3年以内に新規事業を立ち上げる」という計画で申請し、訓練を実施したものの、市場環境の変化などで事業自体が中止になることはあり得ます。

この場合、当初の計画に基づいて訓練が実施されていれば、結果として事業展開を行わなかったとしても、助成金を返還する義務は生じません。

【注意点】

事業中止に伴い、訓練そのものも途中で中止してしまった場合は注意が必要です。助成金を受給するには、原則として「実訓練時間数の8割以上を受講していること」が必要です。途中で辞めてしまい、受講時間が足りなくなった場合は不支給となります。

Q2. 複数の訓練を組み合わせて「10時間以上」にしてもいいですか?

A. 「関連性」があれば可能です。ただし、定額制サービスは組み合わせ不可です。

例えば、「プログラミング講座(5時間)」と「データ分析講座(5時間)」を組み合わせて、合計10時間のコースとして申請することは可能です。ただし、それらが「一連のものとして受講することで目的を達成するもの」と認められる必要があります。

Q3. 過去に別の助成金で受けた訓練と同じ内容でも申請できますか?

A. はい、対象となる労働者が違えば申請可能です。

以前に「人材育成支援コース」などで実施した訓練と同じカリキュラムであっても、今回「別の労働者」に対して、「事業展開やDX推進」を目的として受講させるのであれば、本コースの対象となり得ます。

「以前この研修は評判が良かったから、新しく配属されたメンバーにも受けさせたい」といったケースでも、事業展開等の要件に合致すれば活用できますので、ぜひ検討してみてください。

参考:厚生労働省「令和6年度版 人材開発支援助成金事業主様向け Q&A」

07 まとめ

この記事では、「人材開発支援助成金(事業展開等リスキリング支援コース)」の仕組みから、令和7年度の最新改正点、そして不支給を防ぐための鉄則について詳しく解説しました。

最大1億円・助成率75%という大型支援により、新規事業やDX、グリーン分野への挑戦に必要な研修費用の負担を大幅に軽減できます。令和7年度から賃金助成が時給1,000円にアップする一方で、審査は「事後一括」となり、計画段階での不備が命取りになるリスクが高まりました。

対象となる訓練は「職務に直結する専門知識」の習得であることが必須で、単なる教養やマナー研修はNGです。また、「実費負担」と「期限厳守」は絶対条件であり、キャッシュバック等の不正スキームには絶対に関わらず、訓練開始1ヶ月前までの計画届提出を厳守してください。

この助成金は、単にお金をもらうための制度ではなく、「変化に対応できる強い組織」を作るための投資支援です。しかし、要件は複雑で、少しのミスで数百万円単位の助成金が不支給になるリスクも孕んでいます。特に令和7年度からは、労働局の事前チェック機能がなくなるため、「自社の判断だけで進めること」は非常に危険です。

「この研修計画で本当に大丈夫か?」「もっと効率的に受給できる方法はないか?」そう迷われたら、手遅れになる前に私たち専門家にご相談ください。貴社の挑戦を、労務のプロとして全力でサポートいたします。助成金の受給診断や申請サポートについて、無料相談予約でオンライン個別相談が可能です。また、助成金の改正情報や経営に役立つ労務ノウハウをLINE公式アカウントで配信しています。

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    • (2) 合併その他の事由による事業の承継に伴って個人情報が提供される場合

    • (3) 当社が広告の最適化のために個人情報を提供する場合

    • (4) 国の機関もしくは地方公共団体またはその委託を受けた者が法令の定める事務を遂行することに対して協力する必要がある場合であって、ユーザーの同意を得ることによって当該事務の遂行に支障を及ぼすおそれがある場合

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