助成金最新コラム
2026.05.16
最大75万円受給!キャリアアップ助成金『130万円の壁』対策助成金が新設
こんにちは。
グロウライフ社会保険労務士法人 労務コンサルタントの竹田です。
「扶養の範囲内で働きたいので、これ以上シフトに入れません」。パート・アルバイトの従業員からこう言われ、人手不足に悩んでいませんか。年収130万円を超えないように就業調整を行う、いわゆる「130万円の壁」は、多くの中小企業にとって現場の慢性的な人手不足を引き起こす深刻な問題です。新たな人材を採用しようにも、採用コストや教育コストがかかり、すぐに戦力化できるとは限りません。一方で、既存の従業員に長く働いてもらおうとすると、社会保険料の負担増が企業と従業員双方に重くのしかかります。
こうしたジレンマを解消し、キャッシュフローを改善しながら人手不足を解決する手段として、キャリアアップ助成金に「短時間労働者労働時間延長支援コース」が新設されました。この制度を活用すれば、小規模事業主の場合、対象者1人あたり最大75万円の助成金を受給でき、社会保険料の負担を十分に相殺できます。しかし、申請には複雑な要件やスケジュール管理が求められ、1つのミスが不支給につながるリスクもあります。
この記事でわかること
- 最大75万円を受給できる助成金制度の全体像と対象要件
- 賃上げ不要で申請できる「週5時間延長」の裏ワザ
- 不支給を回避するための労働時間計算と従業員数カウントの注意点
- 申請手順と期日管理の具体的なスケジュール
130万円の壁を破る!最大75万円の「短時間労働者労働時間延長支援コース」とは
この章でわかること
- 就業調整による人手不足を解消する新しい助成金制度
- 小規模事業主なら1人あたり最大75万円のキャッシュフロー改善
- 受給対象となる従業員の具体的な3つの条件
人手不足と就業調整のジレンマを解消する新制度
「扶養の範囲内で働きたいので、これ以上シフトに入れません」。パート・アルバイトの従業員からこう言われた経験はありませんか。年収130万円を超えないように就業調整を行う、いわゆる「130万円の壁」は、中小企業の現場で慢性的な人手不足を引き起こす大きな要因です。
企業側は「もっと働いてほしい」と望む一方で、従業員が社会保険に加入すると企業と従業員双方に保険料の負担が発生します。このジレンマを解消し、新たな採用コストをかけずに今いる人材の稼働時間を引き上げることを目的として、キャリアアップ助成金に新設されたのが「短時間労働者労働時間延長支援コース」です。
小規模事業主なら1人75万円の設備投資原資
この制度の最大の魅力は、一定の要件を満たすことで高額な助成金を受給できる点です。従業員数が少ない「小規模事業主」に該当する場合、対象者1人あたり最大で75万円の助成金が支給されます。現時点では申請人数に上限は設けられておらず、複数人の労働時間を延長できれば、まとまった額のキャッシュフロー改善が見込めます。
ここで重要になるのが、「小規模事業主」の定義です。対象となるのは「常時雇用する労働者の数が30名以下」の企業です。この人数のカウントには、週の労働時間が短いパート・アルバイトは含める必要はありません。フルタイムで働いている従業員や、フルタイムの4分の3以上の労働時間で働いている従業員の合計が30名以下であれば、最も手厚い助成額の枠組みが適用されます。
| 実施期間 | 受給額(小規模事業主の場合) | 要件の概要 |
|---|---|---|
| 第1期 | 50万円 | 労働時間の延長(推奨:週5時間以上)+社会保険への加入 |
| 第2期 | 25万円 | さらに追加で労働時間を延長(推奨:週2時間以上) |
| 合計 | 最大75万円 | 第1期と第2期の両方を満たした場合 |
参考:厚生労働省「短時間労働者労働時間延長支援コース」リーフレット
対象となる従業員の3つの条件
助成金を申請するためには、対象となる従業員が以下の3つの条件をすべてクリアしている必要があります。
条件1:過去2年以内に社会保険に加入していないこと
直近だけでなく、過去2年間を遡って社会保険の加入履歴がないことが求められます。以前は社会保険に加入するほどフルタイムに近い形で働いていた方は、対象から除外されます。
条件2:直前期において社会保険の加入要件を満たしていないこと
労働時間を延長する前の段階で、すでに社会保険の加入要件を満たすような働き方をしていないことが必要です。
条件3:少なくとも入社から6ヶ月以上在籍していること
入社してすぐに労働時間を延長して社会保険に加入させることはできません。最低でも6ヶ月間の在籍期間を経てから、労働条件の変更を行う必要があります。
これらの条件を満たす従業員をピックアップし、計画的に労働時間の延長と社会保険への加入を進めることが、受給に向けた第一歩となります。
賃上げ不要の裏ワザ!「週5時間延長」が最適解である理由

この章でわかること
- 延長時間数によって変動する賃上げ要件の仕組み
- 15%賃上げの罠に陥らない時間設計の方法
- 就業規則改定なしで申請できる最もシンプルな選択肢
労働時間延長と賃上げ要件の複雑な関係
第1期の助成金を受給するためには、パート従業員の労働時間を延長して社会保険に加入させることが求められます。しかし、ただ時間を延ばせば良いわけではありません。延長する時間数によっては、「同時に賃金を引き上げる」という追加要件が課される複雑な仕組みになっています。この要件の組み合わせを誤ると、想定外の人件費増加に直面し、経営を圧迫するリスクがあります。
15%賃上げの罠を回避する方法
労働時間の延長が短いほど、求められる賃上げ率は高くなります。例えば、週2時間以上3時間未満の延長を選択した場合、基本給を15%以上も引き上げる必要があります。
昨今、最低賃金が上昇を続けている中で、時給をさらに15%引き上げるというのは経営的に非現実的です。仮に時給1,000円の従業員であれば、一気に1,150円まで引き上げなければならず、人件費が大きく膨れ上がってしまいます。このような極端な賃上げを伴う選択肢は、決しておすすめできません。
| 週の労働時間の延長 | 求められる賃上げ率 | 推奨度 |
|---|---|---|
| 5時間以上 | 不要(0%) | ◎ 最もおすすめ |
| 4時間以上5時間未満 | 5%以上 | △ |
| 3時間以上4時間未満 | 10%以上 | × |
| 2時間以上3時間未満 | 15%以上 | ×(非現実的) |
参考:厚生労働省「短時間労働者労働時間延長支援コース Q&A」
就業規則改定も不要でシンプルに申請
経営的な負担を最小限に抑えつつ、確実に助成金を受給するためのベストプラクティスは、「週5時間以上の延長」を選択することです。5時間以上の延長であれば、厄介な賃上げ要件は一切免除されます。
さらに、第1期の支給申請時点では、正社員化コースなどで求められる「就業規則の改定・提出」が不要であることも大きなメリットです。労働条件通知書(雇用契約書)や社会保険加入前後の出勤簿、賃金台帳などの基本的な書類を揃えるだけで、必要最小限かつスムーズに申請を進めることができます。「5時間以上の延長」こそが、時間や手間をかけずに、最もすっきりと申請を完了させるための最適解と言えます。
【実例:飲食店A社のケース】
従業員数25名の飲食店A社では、パート従業員3名が「扶養の範囲内で働きたい」と週20時間勤務に抑えていました。経営者は人手不足に悩んでいましたが、新規採用には1人あたり30万円以上のコストがかかるため躊躇していました。そこで「短時間労働者労働時間延長支援コース」を活用し、週20時間から週25時間へ5時間延長を実施。賃上げは不要で、3名で合計150万円の助成金を受給し、社会保険料の負担を十分に相殺できました。結果として、新規採用コストをかけずに現場の稼働力を引き上げることに成功しました。
第2期でプラス25万円!無理なく受給額を最大化する実践アプローチ
この章でわかること
- 第2期で選べる3つの選択肢と企業への負担の違い
- 賃上げや新制度導入が避けるべき理由
- シフト調整だけで完結する「週2時間延長」の実務メリット
第2期の3つの選択肢と実務負担の比較
第1期で50万円(小規模事業主の場合)を受給した後、さらに条件を満たすことで第2期として追加で25万円を受給することが可能です。合計75万円を受給できれば、従業員の社会保険加入に伴う会社の負担を十分に相殺できるでしょう。
第2期の取り組みは、社会保険に加入した日から1年が経過するまでの間に実施する必要があります。具体的には、以下の3つの選択肢からいずれか1つを選んで実行します。
1.週2時間以上の労働時間の延長
2.基本給の5%以上の増額
3.昇給・賞与・退職金制度のいずれかを新たに規定し適用
賃上げ・制度導入を避けるべき理由
これら3つの選択肢のうち、「基本給の5%以上の増額」や「新たな制度の導入」は、企業にとって負担やハードルが高いため注意が必要です。
第1期で労働時間を延長した従業員に対し、さらに基本給を5%引き上げることは、継続的な人件費の増加に直結します。また、これまでパート従業員に設けていなかった昇給や賞与、退職金といった制度を新たに導入して適用する場合、実質的なコスト増はもちろんのこと、就業規則への明記や適用ルールの策定など、職場環境の整備における難易度が跳ね上がります。
「さらに週2時間延長」が最も現実的
受給額を最大化しつつ、会社への負荷を最小限に抑えるためには、「週2時間以上の労働時間の延長」を選ぶのが最も賢明なアプローチです。
第1期で週5時間延長した従業員に対し、さらに週2時間だけシフトを増やしてもらうことで、賃上げや就業規則の改定といった複雑な要件を回避したまま、第2期の要件をクリアできます。
| 第2期の選択肢 | 企業への負担・難易度 | 推奨度 |
|---|---|---|
| 週2時間以上の労働時間の延長 | 低い(シフト調整のみで完結) | ◎ 最もおすすめ |
| 基本給の5%以上の増額 | 高い(継続的な人件費アップ) | △ |
| 昇給・賞与・退職金制度の新設 | 非常に高い(就業規則改定の手間とコスト増) | × |
参考:キャリアアップ助成金(短時間労働者労働時間延長支援コース)のご案内(パンフレット)
このように、第1期は「5時間以上の延長」、第2期は「2時間以上の延長」という組み合わせで進めることが、余計な負担を抑えて合計75万円を受給するための王道ルートと言えます。従業員の稼働力を段階的に引き上げながら、キャッシュフローを改善し、採用コストをかけずに人手不足を解消することができます。
不支給を回避!労働時間計算と従業員数カウントの落とし穴

この章でわかること
- 助成金の適用対象となる従業員数のカウント基準
- 延長前の労働時間は「平均実労働時間」で計算する理由
- 延長後の労働時間は「所定労働時間」で比較する仕組み
従業員数カウントの正しい基準
この助成金を活用する際、企業の規模(従業員数)によって、社会保険の加入要件や助成金の受給額が変動します。例えば、手厚い助成額が適用される「小規模事業主」は30名以下ですし、社会保険の適用ルールの境界線として50名という基準も存在します。
ここで注意すべきは、「誰を従業員数としてカウントするのか」という点です。人数のカウントには、週の労働時間が短いパート・アルバイトは含める必要はありません。対象となるのは、「フルタイムで働いている従業員」および「フルタイムの4分の3以上の労働時間で働いている従業員」の合計人数です。この基準を正しく理解しておかないと、自社の規模を誤認し、申請の前提が崩れてしまう恐れがあります。
延長前は「平均実労働時間」で計算する
助成金の支給要件である「5時間以上の延長」などをクリアしているかを確認する際、延長の前後で労働時間の計算方法が異なるという大きな落とし穴があります。
まず、延長する「前」の労働時間です。これは、契約書上の時間ではなく、直近6ヶ月間の「週あたりの平均実労働時間」で計算しなければなりません。出勤簿や賃金台帳をもとに、6ヶ月間の総労働時間を算出し、それを週数で割って求めます。このとき、所定外の残業時間などもすべて含めた「実際に働いた時間」で計算するよう労働局から指導されているため、事前の正確な勤怠集計が不可欠です。
延長後は「所定労働時間」で比較する
一方で、労働時間を延長した「後」の時間は、実労働時間ではなく「週の所定労働時間」を使用します。つまり、社会保険に加入するタイミングで新しく交付した労働条件通知書や雇用契約書に明記されている時間数が基準となります。
| 項目 | 労働時間の計算・確認ルール | 根拠となる書類 |
|---|---|---|
| 延長前(直近6ヶ月) | 平均実労働時間(残業時間も含めた実際の労働時間を週平均で算出) | 出勤簿、賃金台帳 |
| 延長後 | 所定労働時間(新たに契約した週の労働時間) | 労働条件通知書、雇用契約書 |
参考:厚生労働省「短時間労働者労働時間延長支援コース Q&A」
労働局の審査では、この「延長前の平均実労働時間」と「延長後の所定労働時間」を比較して、規定の時間数(5時間など)が確実に延長されているかを厳しくチェックされます。計算方法の違いを理解し、不支給の行政調査リスクを未然に防ぎましょう。
【Q&A:労働時間計算のよくある疑問】
経営者: 延長前の労働時間は、雇用契約書に書いてある時間じゃなくて、実際に働いた時間で計算するんですか?
社労士: その通りです。直近6ヶ月間の出勤簿や賃金台帳をもとに、残業時間も含めた実際の労働時間を週平均で算出する必要があります。契約書の時間ではなく、実態で判断されます。
経営者: もし計算を間違えて5時間延長したつもりが4.8時間だったら、助成金は受け取れないんですか?
社労士: 残念ながら、その場合は要件を満たさず不支給となります。労働局は非常に厳格に審査しますので、事前に社会保険労務士などの専門家に計算を確認してもらうことを強くおすすめします。
【図解】最大75万円を受給するための申請手順と期日管理の全体像
この章でわかること
- 事前に必ず提出が必要なキャリアアップ計画書の位置づけ
- 第1期の実施から6ヶ月後の申請タイミングの計算方法
- 第2期の追加延長と1年半後の最終申請までの全体スケジュール
キャリアアップ計画書の事前提出
助成金を受給するためには、決められた手順とスケジュールを厳守する必要があります。どれほど要件を満たしていても、申請のタイミングを逃せば一切受給できなくなってしまうため注意が必要です。
まず、対象となるパート従業員の労働時間を延長し、社会保険に加入させる日までに、必ず管轄の労働局へ「キャリアアップ計画書」を提出・認定を受けておく必要があります。この計画書は、労働組合や従業員代表の意見を聴いた上で作成し、取り組み内容や目標を明記する必要があります。計画書の提出なしに労働時間を延長しても、助成金は一切受給できません。
【申請の全体フロー】
キャリアアップ計画書の作成・労働局への提出
↓
労働時間の延長と社会保険加入手続きの実施
↓
6ヶ月経過および給与支払い後の第1期支給申請
↓
第2期要件(追加の延長)の実施と最終支給申請
第1期の実施と6ヶ月後の申請タイミング
計画書の認定を受けた後、入社から6ヶ月以上が経過したタイミングで、労働時間の延長(例:週5時間の延長)を行い、社会保険の加入手続きを実施します。これが第1期の取り組みとなります。
労働時間の延長と社会保険への加入が完了しても、すぐに助成金が振り込まれるわけではありません。第1期の支給申請は、社会保険に加入してから「6ヶ月経過後」に行うことになります。
正確には、第1期の支給対象期間(6ヶ月間)が経過し、その期間の最終月分の給与が支払われた日の「翌日から2ヶ月以内」が支給申請期間となります。例えば、月末締め・翌月15日払いの会社で、10月1日に社会保険に加入した場合、6ヶ月経過日は翌年3月31日です。その分の給与が支払われる4月15日の翌日、つまり「4月16日から6月15日までの2ヶ月間」が、第1期(50万円)の申請窓口が開く期間となります。
第2期の追加延長と1年半後の最終申請
さらに第2期(追加25万円)の受給を目指す場合は、社会保険に加入した日から「1年が経過する前まで」に、追加の労働時間延長(例:週2時間の延長)を実施する必要があります。
第2期の支給申請ができるのは、社会保険加入から「1年半後」の期間(第2期支給対象期)が経過し、その給与が支払われた後の2ヶ月間です。申請から実際の入金まではさらに審査期間を要するため、最初の取り組みからすべての助成金を受け取るまでには2年近い長丁場となります。
| Step | 実施タイミングの目安 | 実施する内容 |
|---|---|---|
| Step1 | 事前(社会保険加入前) | 労働局へ「キャリアアップ計画書」を提出 |
| Step2 | 入社から6ヶ月経過後〜 | 第1期の実施(週5時間の延長 + 社会保険加入) |
| Step3 | 社保加入から6ヶ月経過+給与支払後 | 第1期(50万円)の支給申請 |
| Step4-A | 社保加入から1年が経過するまで | 第2期の実施(さらに週2時間の延長) |
| Step4-B | 社保加入から1年半経過+給与支払後 | 第2期(25万円)の支給申請 |
スケジュールが非常に長期にわたるため、手続き漏れが発生しないよう、自社の給与サイクルに合わせた社内カレンダーでの期日管理が必須です。
キャッシュフロー改善と採用コスト削減を両立させる活用戦略
この章でわかること
- 助成金で社会保険料の負担を相殺して既存人材を活かす方法
- 長期にわたる期日管理と書類作成の実務負担の実態
- 専門家を活用して確実に受給し本業に専念する選択肢
社会保険料の負担を助成金で相殺する
従業員が130万円の壁を超えて働く場合、新たに社会保険への加入が必要となります。これは企業側にも従業員側にも保険料の負担が発生することを意味します。しかし、「短時間労働者労働時間延長支援コース」を活用して最大75万円を受給できれば、この保険料の負担増を十分に相殺することが可能です。
新たな人材を募集して教育するよりも、すでに業務に精通している既存の従業員に長く働いてもらう方が、採用・定着コストの削減につながります。助成金を活用して社会保険の加入を支援することで、従業員がシフトを減らすことなく安定して働ける環境が整い、慢性的な人手不足の解消という大きなメリットをもたらします。
複雑な期日管理と書類作成の実務負担
助成金の受給には大きなメリットがある一方で、実務上のハードルとなるのが長期にわたる申請スケジュールの管理です。
最初の準備からすべての助成金を受け取るまでに約2年近くの期間を要します。この間、期日管理や労働時間の正確な集計、要件を満たした雇用契約書の作成などを、通常業務と並行してミスのないように進めなければなりません。特に、延長前の平均実労働時間の計算や、給与支払日を基準とした申請期限の算出など、専門的な知識が求められる場面も多く、担当者の負担は決して軽くありません。
専門家を活用して本業に専念する仕組み
長期にわたる煩雑な手続きを自社のみで行う場合、担当者の負担が増大するだけでなく、1日の遅れや計算ミスで助成金が全額不支給となる行政調査リスクが伴います。こうした事態を防ぐためには、社会保険労務士などの専門家を活用することが有効な選択肢です。
| 項目 | 自社で申請する場合 | 専門家を活用する場合 |
|---|---|---|
| コスト | 社内担当者の人件費のみ | 申請代行の報酬(成功報酬20%〜等) |
| 手間・時間 | スケジュール管理や書類作成の負担大 | 必要書類の提出等で大幅に軽減 |
| 確実性 | 期日忘れや要件の解釈ミスによる不支給リスクあり | 最新の要件に適合した確実な申請が可能 |
助成金はあくまで経営をサポートするための手段です。自社のリソースを圧迫して本末転倒にならないよう、専門家の知見を借りて確実にキャッシュフロー改善を図りつつ、経営者や人事担当者は本来の事業活動に専念できる体制を構築してください。
【Q&A:専門家活用の判断基準】
経営者: 助成金の申請を専門家に依頼すると、どのくらいの費用がかかるんですか?
社労士: 一般的には成功報酬型が多く、受給額の20%前後が相場です。例えば75万円受給できた場合、報酬は15万円程度となり、差し引き60万円が手元に残ります。不支給リスクを考えると、確実に受給できる選択肢として有効です。
経営者: 自社で申請するのと専門家に頼むのと、どちらが得なんでしょうか?
社労士: 担当者の時間コストと不支給リスクを考慮すると、専門家活用の方が結果的にコストパフォーマンスが高いケースが多いです。特に、初めて申請する企業や、人事担当者が他業務と兼任している場合は、専門家のサポートを強くおすすめします。
まとめ

「130万円の壁」による就業調整は、多くの中小企業にとって慢性的な人手不足の要因となっています。キャリアアップ助成金「短時間労働者労働時間延長支援コース」を活用すれば、小規模事業主の場合、対象者1人あたり最大75万円の助成金を受給でき、社会保険料の負担を十分に相殺しながら、新たな採用コストをかけずに既存人材の稼働力を引き上げることが可能です。第1期は「週5時間以上の延長」を選択すれば賃上げ不要、第2期は「週2時間以上の延長」でシンプルに受給額を最大化できます。しかし、延長前の平均実労働時間の計算や、給与支払日を基準とした申請期限の管理など、専門的な知識が求められる場面も多く、1つのミスが不支給につながるリスクがあります。確実にキャッシュフロー改善を実現し、本業に専念するためには、社会保険労務士などの専門家を活用することが最も賢明な選択と言えます。
この記事のポイント:
・対象となる従業員(過去2年間社会保険未加入・入社6ヶ月以上)をピックアップし、自社が小規模事業主(常時雇用30名以下)に該当するかを確認する
・第1期は「週5時間以上の延長」、第2期は「週2時間以上の延長」を選択し、賃上げや就業規則改定の負担を回避しながら最大75万円を受給する
・キャリアアップ計画書の事前提出、6ヶ月後・1年半後の申請タイミングを正確に管理し、不支給リスクを避けるために専門家のサポートを検討する
こちらの記事も参考にしてください。
受付中の助成金の支給要件・受給額などの詳細は、こちらからご確認ください。

